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小学生に割合を分かりやすく教える法

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教科書では「割合」をこんなふうに説明する

比べられる量がもとにする量をの何倍にあたるかを表す数を、割合といいます。割合=比べられる量÷もとにする量

まさにこのとおりなんですが、この説明を理解するには5年生で「割合」という言葉に出会うまでの算数力の蓄積が前提になっています。

すなわち、「比べられる量」「もとにする量」「何倍」「÷」の意味が分かっていなければなりません。

割合の勉強は5年生から始まるのではありません

小学校学習指導要領によれば、「割合」という言葉が出てくるのは5年生です。

しかし、割合の概念はすでに3年生から始まっていると言えます。3年生から小数と分数の学習が始まるからです。これは、2年生までに足し算・引き算・掛け算の基礎を学習して、数の概念の基本を掴んでいるという前提に立っています。

以上のことから、割合という概念の基礎には、自然数(整数)の計算はもちろんのこと、小数・分数の概念の基礎となる10進法や何倍、何分の一という概念を習得しておかなければなりません。

割合のポイントは「1」の意味(概念)を広げること

割合の意味をまだ知らない小学生に「1の意味」を問えば、「そんなのカンタン!」と一蹴されてしまいますが、自然数としての1、物を数える最小単位としての1という固定概念から脱却するのは、ある意味大変なことです。

小数と分数は、1をさらに10に分けることから始めるわけです。(ちなみに、5年生で学習する「単位量当たりの大きさ」も「1」を基準にする考え方になりますね。)

「割合」の分かりやすい教え方を提案します

1.数の大きさを比べる

たとえば、「シュートの回数」と「シュートが決まった回数」を比べる場合、

 「比べられる量がもとにする量をの何倍にあたるか」を当てはめると、「シュートの回数」と「シュートが決まった回数」のどちらを「もとにする量」にするかを決め(決まって)なければなりません。

もし、「シュートの回数」を「もとにする量」と決めた場合、「シュートが決まった回数」は投げた回数よりも少なくなります。そうすると、算数の苦手な子は「何倍」は大きくなると思っていることが多いので、分からなくなります。

「何倍」には小数の場合も分数の場合もあるということを復習しなければなりません。

2.割合の表し方

①パーセント

教科書では、割合の名称として「パーセント」を多く取り上げます。これは、日常多く使われているということと「百分率」ということばとともに、「率」も「割合」と同じ意味であると理解させやすいからと思われます。

割合は基本的に1を基準にして表しますので、比べられる量がもとにする量より小さいときは、小数か分数で表します。

1の100に対する割合は、0.01あるいは1/100です。1/100のことを1%と名付けています。「%」の「00」は〇(まる)ではなく100の「0」二つであること、「/」は「1/100」の分数のバーであることも教えると理解が深まります。

ちなみに、6年生くらいになったら英語でper centと教えてcent=1/100 とか、centimeterは1mの1/100と教えると測定値の単位関係の理解に役立ちます。

②割

5年生くらいでは、買い物で使う「割引」などという言葉にはあまり縁がないと思われるので教科書ではパーセントほど扱う分量が多くありません。

しかし、「割合」という言葉のもとにもなっていますのでしっかり教えたいものです。1の10に対する割合が0.1あるいは1/10です。計算は1÷10。1/10のことを1割と名付けています。

図に書くと分かりやすくなります。

1本のテープ(羊羹など)全体が「1」です。それを10に「割って」1つぶんが「1割」です。1/10とも0.1とも言います。

③比べられる量÷もとにする量

もとにする量が1でなくても割合は、「比べられる量÷もとにする量」で表せます。

たとえば、羊羹が1本あって、さらにもう1本もらうと2本になりますが、最初の1本をもとにすると、2本÷1本=2倍となり、割合は2となります。                          

                                        

羊羹が2本あって、もらう分が1本ならば、1本÷2本=0.5倍となり、割合は0.5です。                                             

            

割合がわからないと比もわからない

6年生では、「比」を学習します。                   

比は、上記の羊羹で言えば、パーセントなどの名称のない割合と同じ考え方で、二つの「割合」を式にして「1:2」と表します。ここでは、たまたま1本を1と見ていますから、1本と2本の比は1;2ですが、

                  

本数が変わっても、今度は2本を1と見るので、比は変わりません。

ちなみに、「1:2」は「1対2」と読みますが、「1÷2」と同じ意味で真ん中の線がないだけです。国によっては割り算の記号を「÷」を使わずに「:」を使うところもあります。

だから、1:2=1/2なのであって、6年生の時にこれを「比の値」と学びます。

小学校高学年や中学生になって小数・分数・割合に苦労させないために

中学生になって数学に苦労する子の中には、どうも「数」というもののイメージが自然数(整数)から脱け出せない子が多いように思います。

小学校で初めて小数や分数を学習する段階で、しっかりその意味を把握させるようにしておきたいものです。

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