人間だれでも長生きしたいし、しかも最後まで健康で若々しく生きたいと願っています。
一言で「老化」と言っても、人によって、また学者によってその定義は様々でしょう。当ブログでは、脳(精神)と体は切り離せないという前提から、脳の老化についてお伝えします。
脳科学者の西剛志先生が「80歳でも脳が老化しない人がやっていること」という本で書かれた内容から抜粋して、脳の老化防止法について紹介したいと思います。
脳の老化は「相手の気持ちを読む」能力の低下
西先生は、
- 周りが気にならなくなる
- 記憶があいまいになる
- 同じ主張を繰り返す
- 感情的になる
これらを一言で表現するなら「相手の気持ちを読む」能力の低下と言えますが、こうした老化現象の特徴を持つ人の脳を「老人脳」と呼んでいます。反対に年齢を重ねてもいつまでも若々しくしている人を「スーパーエイジャー」と呼んでいます。
嬉しいことに、こうした特徴は遺伝的と言うよりも後天的なものである上、体の老化は避けられなくても脳はいつまでも若々しくいられるということです。
簡単な脳の老化チェック法
脳の老化をチェックするのは、とても簡単です。それは、片足立ち診断法です。
眼を閉じた状態で片足で30秒間立てるかというものです。30秒以上なら、まだまだ若い脳と言えますが、30秒未満であれば老人脳が進んでいると考えて良いそうです。それは、バランス感覚は脳の状態と比例しているからです。
脳の老化は予防できる
しかし、できなかったからと言って落胆する必要はありません。逆に、目を閉じて30秒立てるように練習を続けてできるようになれば、脳を若々しく保つことができるのです。
また、片足立ちの練習は転倒防止の予防になるので、少しずつ練習を続けていきたいものです。
「相手の気持ちを読む」能力は40代でピークと言いますから、まだまだと思っているあなたも今から対策しても早すぎるということはありませんね。
老化の遅い人が持っている精神面での傾向とは
老化が遅い人、すなわち老人脳にならない人は、運動や食事などの方法だけでなくむしろ精神面での特徴が見られます。人は精神面から老化していくのです。
老人脳にならない絶対に持つべきマインド3選
西先生は、老人脳にならないために次の3つのマインドを持ち続けることを推奨しています。
1.「自分は若い」と本気で思い込む
80代の人でも「自分は50歳」と思い込めば自然と50代のように若々しく行動するようになっていくのです。主観年齢を若くすれば実際に脳も若返ることは、科学的実験でも確認されているそうです。
72歳でカメラを初めて94歳の今でもネットに発信しているおばあちゃんインフルエンサーもいるくらいですから。
そして、脳が若返るということは生理的にも影響して健康を保つことにつながるのです。
逆に、「自分が歳を取っている」とイメージすることは、死亡リスクと病気リスクを高めてしまうのです。
2.いくつになっても「欲」と「生きがい」を持とうとする
欲と言うと悪いイメージを持つ人もいるかもしれませんが、元気な老人は、いくつになっても食欲や性欲の生理的欲求が衰えません。
欲の原動力となるドーパミンを増やすためには、「笑顔を作る」「好きな人の写真を見る」「新しいことにチャレンジする」などを習慣化しましょう。
また、幸せに対する欲求にはオキシトシン(愛情ホルモン)が関係していますので、人や動物とのつながりを大切にしたり、人の役に立つことをしていきましょう。
また、生きがいを持っている人は認知機能が高いと言われています。「生きがい」と言うと大げさに聞こえそうですが、「あなたの生きがいは何ですか?」と訊かれて即座に答えられるものであればなんでも良いのです。
3.脳が老化するネガティブな言葉を使わないようにする
老化防止の3大NGワード
①老けた
②年を取った
③もう若くない
もちろん、この3つだけでなく「疲れた」「いやだ」「あの人のせいだ」「面倒くさい」などのマイナス・ネガティブワードもいけません。
使った言葉は、その後の行動に影響を与えるのです。すなわち、「疲れた」と言えば本当に疲れた状態に陥ってしまいます。
「でも」の法則
でも、絶対にネガティブワードを使うまいとするのもストレスがかかってしまいます。
そこで、デモの法則。例えば、「疲れた!」と言ってしまったら、すぐ後に「でも、がんばった。」など、「でも」という接続詞は必ずポジティブワードを添えるようにできているのです。
そして脳は、最後尾の言葉を優先的に印象に残しやすいという性質があるのでポジティブになりやすいのです。
参考資料
以上の記事内容は、こちらの動画を参考にさせていただきました。