「新説・明治維新」を読んで
スタンフォード大学の西鋭夫教
授のこの著書が送料のみで読め
るということだったので,
購入して読んでみました。
近年,歴史学が進んできたおか
げで日本史のさまざまな場面で
の「新説」が話題になるように
なりました。
われわれは,学校で歴史を学ぶ
とき,権力者が歴史をねつ造す
るということを学んできました。
しかし,それは,近世以前の話
で,明治以降については聞いた
ことがありませんでした。
あったとしても,それは戦前の
体制によるねつ造か,逆に戦勝
国(アメリカやロシア,中国)
によるねつ造でした。
それら「ねつ造」は,明治維新
についても例外ではありません。
今回,この本を読んで目からう
ろこが落ちる思いでした。
西先生の説は非常に説得力のあ
る内容でした。
私は,アンケートに次のような
感想を書いて送付しました。
もし,あなたが興味を持ちまし
たら,是非本書を手にしてみる
べきです。
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「新説・明治維新」というすば
らしい本を読ませていただきあ
りがとうございました。これま
で不思議に思っていた明治維新
のからくりが分かりすっきりし
ました。
ところで,この本の中心はむ
しろエピローグの「COLUMN」
にあると思いました。
西先生がCIAからスパイの勧誘
を受け,「アメリカをとるか日
本をとるか」という二者択一を
迫られとき,結局日本を取ると
いうことで勧誘を断ったという
エピソード。
この崇高な愛国心と「CIAはお
まえのような男が一番ほしいの
だ」とそれに感動したCIAの男
の心こそが崇高なのだと思いま
した。
そしてその二人の心こそ,西
先生が巻末の論文の最後で述べ
ている「美学(道徳と品性)」
なのでしょう。
われわれ日本人は自信を持って
この美学を世界平和に向けての
最終的な哲学(あるいは思想)
ととらえて今後世界中に広めて
いくべきと思います。それこそ
が真のグローバリズムではない
でしょうか。