「頭に来てもアホと戦うな!」というタイトル
「そんなの当たり前だろ?」と,
初めはこの月並みなタイトルか
ら,私にはこの本に興味が持て
ませんでした。
しかし,テレビでドラマ化され
ると聞いて一応読んでみようか
と中古本を購入しました。
案の定,初めは「つまらない本
だな。早く読み終えてしまお
う。」と思いながら読み進めて
いました。
しかし,途中から,「この人は
こんなことを書いて大丈夫なの
か?」とか,「なんでこんな本
を書こうと思ったのだろう?」
と考えるようになりました。
というのも,著者を知る人がこ
の本を読んだら,「このアホと
は自分のことだ」と思われてし
まうだろうと考えたからです。
それでも,この本を世に出すと
いうことは,結局自信があるか
らでしょう。
そして,そのことは読み進めて
いくうちに分かってきます。
すなわち,意外と深いことが書
かれていたわけです。
「頭に来てもアホと戦うな!」の主旨
この本は,どういうターゲット
あるいはペルソナを想定して書
かれたのでしょう。
もしかすると,
20代から50代くらいのサラ
リーマンかもしれなませんが,
むしろ,これから世間の荒波に
入っていく10代の人たちに読
んでほしい内容であると思いま
した。
その意味で,アイドル青年が主
人公になるTV番組ができたこと
は正解ともいえるように思いま
す。
この本の著者が書きたかったこ
とは,実はタイトルにあるアホ
のことではなく,「アホとは戦
わず,淡々と自分が本当にやり
たい事を成し遂げんと邁進して
いく尊敬する先輩方のこと」で
あったのです。
まあ,多くの方に買ってもらい,
読んでもううためには,
こういうタイトルの付け方も仕
方ないでしょう。
「頭に来てもアホと戦うな!」お気に入りの一節
次に,私がメモしておいたお気
に入りの一節を紹介します。
・「自分の思想・信条や好き嫌
いよりも『力』を大事にしよ
う。」
この言葉は,初め「?」と思い
ましたが,「真に成し遂げたい
こと」のためには,ちっぽけな
「思想・信条」などにこだわる
なということです。
これは,プライドともメンツと
も言い換えることができます。
・「自分よりできる人間に囲ま
れてこそ成長する」
私自身,体験からこれは身につ
まされます。しかし,残念なが
らそれが経験できたのは高校時
代と2番目の就職先くらいで,
その後の人生においては,むし
ろ自分と同等の人間に囲まれる
ことがほとんどでした。
今からでも遅くないから,今後
は「よりできる」人とつながる
努力をしていこうと思いました。
・「自分の人生に満足できるか
がすべて」
このごろ,このことを毎日自分
に言い聞かせながら生きていま
す。
・「やりたいことをみつける作
業よりも,目の前にあることに
打ち込む方が,人生のよりよい
使い方」
これは,現代の若者に聞かせた
い言葉です。「自分探し」とい
う言葉ほど無意味な言葉はあり
ません。「自分」はすでに,今,
ここに存在しているのですから。
しかも,いつ消えてしまうかも
しれない存在なのだから,「目
の前にあることに打ち込む」方
が賢い生き方なのです。