わたし,
悪口なんか言ってませんが・・・
相談者A
「Bに悪口を言われた。いじめられ
た。」
相談者B
「悪口なんか言っていないのに,A
はうそつきだ。」
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このような訴えや相談は,人類始ま
って以来延々と続き,絶えることは
ないのでしょう。
きわめて主観的な言葉である,「悪
口」「いじめ」「うそつき」
Aはなぜ傷つくか?
「悪口」とは,
言われた者が相手が発した言葉によ
って心の傷を受けた場合の,その相
手の言葉のことを言います。
なので,
同じ言葉でも,人によって,状況に
よって,又は言い方によって,受け
止めるほうが傷つかなければ「悪
口」にはなりません。
また,言葉を受け止める側の性格や,
状況によっても同じ言葉が「悪口」
になったりならなかったりします。
傷つきやすい人(状況)なら,どん
な言葉も「悪口」になる可能性があ
るだろうし,逆に,鈍感か太っ腹な
人(心が鍛えられている人)ならば,
大抵のことは「悪口」ととらえるこ
とはないかもしれません。
Bは,なぜ「悪口なんか言っていな
い」と言い張るか
次の3つにまとめることができます。
1.悪口ではなく,忠言や苦言の類
だ(と思いこんでいる)から
2.非難されて逆に悪口を言われた
ような気持ちになったから
3.「悪口」を言ってしまったと認
める勇気がないから
人を「うそつき」呼ばわり
したがる人
記録に残っている発言をとらえて,
事実と反していれば,それはだれが
見ても「うそ」でしょう。
しかし,その場合でさえ,往々にし
て「うそ」と認めない人はいるもの
です。
そういう場面に遭遇したらあなたは
どうしますか?
たとえば,あなたの目の前で殺人を
犯した人を見たとします。しかし,
それをその犯人が認めなかったらど
うしますか?
まあ,極端な例ですが,この例の場
合,本当にその犯人は「やらなかっ
た」と信じているかもしれません。
人間,嫌なことは記憶から消し去っ
てしまいたいものではないでしょう
か。
同様に,「うそつき」呼ばわりする
方もされる方も,自分が心から正し
いと思っていますから(正当化)
自分を否定されることが心外なので
す。
「悪口」や「うそ」の世界とどう付
き合うか
1,なるべくそれと勘違いされそう
な言葉を避けるよう努める。相手
の良いところだけ見るように努め
る。
2.傷つきやすい(相手の言葉を前
あまり関わらないようにする。
3.寛容になるよう努める。人は,
自分の気持ちを相手に受容された
いのです。「悪口」言われたと思
っても,まずは「ありがとう」と
心の中で言ってみましょう。
「うそ」つかれたと思っても,
まずは,そういわざるを得なかっ
た気持ちに寄り添いましょう。
必要があれば,ゆっくり「うそ」
でなく「まちがい」に気づかせて
あげればよいのです。
4.心を鍛える。怒らない,聞き流
す,忘れる訓練をする。
理想は,「できた人間」とだけ,気
の合う人間とだけ付き合うことかも
しれません。
しかし,どうしたらそういう境遇に
なれるのでしょう。
やはり,あなた自身が変わるしかな
いのではないでしょうか。