あなたは、1年生のお子さんのいるお母さん(保護者)でしょうか。学校では、極力全員のお子さんに基礎的な算数の力を身につけさせたいと努力してると思いますが、発達段階や入学前までの学習状況には個人差がありますので、予定した時数を消化すれば、次の学習に進むことになってしまいます。
あなたのように家でその補充をしてくれる場合は良いのですが、家に帰っても勉強の面倒を見てくれる大人がいないと、最悪中学生になっても繰り上がりのある足し算に苦労している子がいるということになります。
この記事では、スムーズに繰り上がりのある足し算ができるようになるための教え方について提案したいと思います。
繰り上がりのある足し算の学習の前提となる力
この勉強をするには、そのために必要な基礎的な算数の力が身についてなければなりません。次の力が身についているかどうか確認しておきましょう。
☐1位数同士のたし算ができているか。
⇒計算カードで確認(カードの問題を瞬時に答えられるか)
☐足すと10になるカードを全部見ないで言えるか
☐5~10までの数を5+〇に分解できるか
☐1位数同士のたし算を具体的にイメージできるか
⇒例:右手におはじき4こ、左手に3こ、あわせていくつ?
☐片手が指5本、両手で10本と理解しているか
☐指を使って10までのたし算ができるか
☐数えずに指の本数が言えるか
⇒左手指5本+右手指3本を一瞬で8と言えるか
チェックが入らない項目があれば、繰り上がりのある足し算を教える前にそこから学習しなおすようにしましょう。
「繰り上がる」ということは、10の1まとまりを10の位の1と知ることですから、その前に5や10を一瞬でとらえる練習をしておく必要があるのです。
「くりあがり」までのステップと仕組み
例えば、7+8の教え方に2種類あります。
一つは、7+8=(5+2)+(5+3)=(5+5)+(2+3)=10+5=15
もう一つは、7+8=7+(3+5)=(7+3)+5=15
あるいは、7+8=(5+2)+8=5+(2+8)=15
学校では、この両方かいずれかを教えますが、お子さんの分かりやすい方のやり方でできれば良いでしょう。
いずれにしても、10のまとまりと5を合わせて15と言う(書く)と理解させます。
これを具体物で確認したり、筆算で
と、十進法の位取りを学びます。
また、7+8の筆算で15の1を書くときに「10のくらいに1くりあがる」と教えます。
繰り上がりの仕組みを理解したら計算カードでマスターする
計算カードには足すと繰り上がって10いくつになるカードがあります。
「1+9」・・・「9+9」までの45枚です。
これを九九を学習する前までにはマスターさせたいですね。マスターということは、一瞬で答えが言えるということです。
「わかんない」と言われたら、その時だけ仕組みの説明に戻りましょう。例えば、「4+7」が分からなければ、「7+3+4」のヒントかおはじきでやって見せる。それで、11と納得したら4+7は11と憶えるまで唱えさせます。
そして、4+7=11は覚えたけど7+4がまだの場合は、同じであることや「4+6より一つ多い数「」などを教えます。すると、マスターするまでのスピードが速まります。
計算カードは家にありますか?
なければ、是非用意しましょう。通常1年生(や2年生)のうちは学校に置きっぱなしでしょうから、もう一つ家庭用に購入したいものです。
そこまでしなくても・・、と思われる場合でも、計算カードだけでも必要です。自作して使うのもいいですね。
→https://onigiriface.com/keisan-cards-jisaku.html
繰り上がりの計算をプリントで練習する
プリントは、ネットで無料で手に入りますが、最初からプリントで練習することは子どもにとってきついことです。
プリント学習に入るまでに十分計算カードでの練習をさせましょう。算数セットは学校に置きぱなっしの場合が多いので、100均などで別に用意するか計算カードだけ毎日持ち帰らせるかすべきです。さもなければ、白紙のカードで親子で手作りしてもいいですね。
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