健康を保つために必要な水は1日に2.3~2.5Lが標準
食事で無意識にとる量を除いても1.5~2Lを食事以外で摂取する必要があるということに
なります。2dLカップで10杯となると、食中食後のお茶やコーヒーのほかに合間に7杯
飲まなければならないんですね。
こうなると、2時間に1杯くらいは意識的に飲む必要があります。
もし、水が不足した場合、どんなことになるのでしょう?
水分が1%損なわれると、喉が渇き、2%の損失で、めまいや吐き気、食欲減退などが生じ、
10~12%の損失になると、筋けいれん、失神が起こり、そして20%の損失では死に至るこ
ともあるということです。当然、熱中症、脳梗塞、心筋梗塞などの健康障害の要因にも
なります。
水を飲むことの健康効果
水のおもな働きは、物質の溶解、運搬、そして体温調節と言われています。成人の体の
60%を水分が占めて入りと言うことからも、体にとって水がいかに大切かが分かりま
す。
具体的には、水は、ストレスや不眠の解消、むくみの解消、便秘の解消、それらに伴っ
て、ダイエットやアンチエイジング効果があるとい言えます。
水の正しい飲み方
冷えた500mLペットボトルの水を一気に飲み干したら飲みすぎです。
基本的に常温か白湯で飲みましょう。冷水を飲むときは、一度口中に含んで温めてから
飲むべきです。また、食前、食事中、食後の水はいけません。これは唾液、胃液などの
消化液を薄め、消化すべき食べ物が胃の中でプカプカ浮いてしまい、食後の消化を妨げ
て消化不良、腹痛、ガス、肥満などの原因になります。
そして、お茶やコーヒーを飲んだときは、カフェインの利尿効果をカバーするために、
その分余計に水を飲むことを心がけましょう。
水の飲み過ぎに気を付ける
水を一気に飲み過ぎて起きる症状のことを「水中毒」と言います。
腎臓の排泄処理能力以上に水を飲んでしまうと、体内の塩分濃度が薄まって低ナトリウ
ム血症が起きてしまい、軽症の場合は頭痛・嘔吐・むくみ、重症の場合には意識障害な
どが現れたりします。
昔、ある有名な女優が美と健康の秘訣として、よくテレビで水の効用を説いていたこと
を思い出します。しかし、その方は長生きしませんでした。水の飲み方が悪かったのだ
と思います。なので、デトックスになるとかいう安易な口コミを信じて危険な飲み方をしないように気を付けましょう。
どんな水を飲めばいいのか
全く何も含まれない「純水」は全然おいしくないし、常用すればかえって体に悪いとさ
え言われています。ウォーターソムリエは、水に含まれるミネラル成分とそれらの間の
微妙なバランスを感じ取ります。常温ではまずいとされた水道水でも、10~15℃ぐらい
の温度では市販のミネラル水よりもおいしいという報告も多くあります。
健康・美容のためならば、ミネラルウォーターやアルカリイオン水が良いでしょう。そ
れにしても、水道水は塩素が入っているので普段はとても飲みたいと思えませんよね。
近頃では、学校でも親が持たせた水筒で水を飲むようになっています。水道水は、沸騰
させれば問題ないと思っている人が多いようですが、沸騰させても改善されません。
常飲するミネラルウォーターは、いろいろ試して自分に合ったものを購入するとよいで
しょう。
ミネラルウォーターは、一方でコーヒーやお茶には適さないので、そのための軟水も用
意して置いたり、水道水を浄化して使うという工夫も必要でしょうね。
アルカリイオン水について
水の中でもアルカリイオン水が胃腸には良いようですね。胃腸のほか、生活習慣病予防、
アンチエイジング、アトピー解消等効果が言われています。
アルカリイオン水は、アルカリ性電解水の通称で、飲用可能なものと飲用できないもの
に大別されます。アルカリイオン水は、水道水の電気分解により水酸化イオンと水素ガ
スを含んでいます。
私はたまに「アルカリ温泉水」を買います。
「アルカリ」に限らず、飲泉法と言い昔から温泉水を飲むことで胃腸の働きを良くする
効果が言われていますね。味がいいので、特別セールがあった時に購入することがあり
ます。アルカリイオン水は、厚生労働省でもその効能を認めているようですが、疑問視
をする人もいるようです。胃の弱い人が飲みすぎると、胃酸が薄められて却ってよくな
いらしいです。
おいしい水の思い出
ここから、最後に私の水の思い出を少し紹介します。
「水」については、信仰に近いものまでありますね。
地方では、山間の道路脇によく簡易の鳥居が設置されていて、遠くから車でやってきた
人がそこから湧き出ている水を汲んでいる光景をよく見かけます。
わたしにも、おいしい水の思い出があります。
高校生時代によく近所の山や日光の山間を歩きました。
山歩きの途中、水の湧き出ている所に来るとよく飲んでいました。今でも忘れられない
思い出です。
また、福島で教員になって最初の赴任校は、安達太良山系の麓になっていました。最初
の家庭訪問が開拓部落だったのですが、興味があったので子供と一緒に6km先まで徒
歩でいきました。登り道です。
「先生は歩くのがおそい。」と3年生の女の子に言われながら歩いていく途中、面白い
光景に出くわしました。1年生が道端で昼寝をしているのです。まるでおとぎ話のうさ
ぎのようです。
1時間も歩けば疲れて眠くなるのでしょう。ふと見ると、その子の脇には水が湧き出て
いました。おまけに、コップまで置いてあるのです。もちろん、わたしも飲ませてもら
いました。
また、猪苗代湖畔でキャンピングに行き、みんなでビールや酒を飲んだ後、
のどが渇いて目の前の湖の水をそのまま飲みました。その旨さも忘れることができない
思い出です。
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