子育て。誰もが初心者でスタートする、一人の人間を育てていくプロセスであり、本当に奥が深く、難しい作業です。
親も人間、それぞれの人生経験の中で生まれた、自身の考え方を反映した取り組みを、行っているかと思います。家族の数だけ子育ての取り組みがあり、どれが正解か、誰にもわからないのが現実です。
そんな中で、現在子育て中、お世辞にもプロフェッショナルとは言えませんが、どなたかのヒントになればと思い、我が家の子育ての取り組みを紹介したいと思います。
子育て中は なるべく口出しをしない親でありたい
我が家の子育ての取り組みを紹介する前に、我が家の子育ての方針をお話ししておきます。それは、「子供のやることに口出ししない」です。
サッカー大国アルゼンチンでは、育成哲学として
「才能の芽が伸びることを、邪魔をしてはならない」
という言葉があるそうです。
子供が意欲的に取り組んでいる、つまり集中している時、大人は口出ししてはならない、という意味だそうです。
地面の砂をひたすらいじる、下手な絵をずっと描く、粘土を永遠にこねている、ひたすら紙飛行機を作り続ける、等々、子供のこのような行為は、大人から見れば意味のないように見えます。
ですが、すべて子供が本能に従い実行していることであり、本人はとても集中しています。とても喜ばしい状態なのです。
大人の立場からすると、「こうしたらどう?」「これはなにを作っているの?」など声をかけたくもなりますが、ここでアルゼンチンの名言を思い出して下さい。
きっと、大好きなお父さん、お母さんに話しかけられたら、せっかくの子供の集中力は途切れてしまいます。芽が伸びている時に、邪魔をすることになってしまうのです。
子供の集中力は長持ちしません。必ず切れるときがきて、親に見てもらいたい、自分のやっていることを話したい、というタイミングがきます。このタイミングまで、子供が集中している時は、我が家ではあえて声をかけない、口出しをしない、ということにしています。
我が家の子育ての取り組みは「安心して食べられて、安心して眠れる」家をつくること
色々と偉そうなことを言っておいて,これ?!と言われてしまいそうですが、我が家では親ができる取り組みで最も大切なことと考えているのは「安心して食べられて、安心して眠れる家」をつくることです。
前項でもお話しましたが、子供は色々なことに興味を持ち、自分のやりたいことが見つかると、集中して作業を開始します。
そうなると、親としては見守ることくらいしかできません。むしろ、見守るくらいにしておいたほうが良い、と考えています。
しかし、子供だけでは、食事を作ったり、時間どおりに寝たりする環境づくりまでは、流石に不可能です。そこでようやく親の出番となるわけです。
まず、「安心して食べられる」です。当たり前ですが、人間は食事を摂らないと生きていけません。食べればなんでもよい、というわけでもありません。
スポーツ栄養学を学んだ友人がこんなことを言っていました。
「食事のせいで試合に勝てるわけではないが、食事のせいで負けることはある」
子供の日常生活においても、食事によって、行動の積極性などの差は出る、と考えるようになりました。
それから我が家は、毎食、主食、主菜、副菜、汁物、サラダ、果物が、食事の基本になりました。もちろん、忙しい毎日で、毎日副菜を料理する時間もないので、副菜は週末に作り置き、主菜と汁物だけ、毎日調理しています。
栄養バランス完璧!とまでは言えないまでも、親が気をつけないと、子供が自分で食事の内容を改善できるようにはならないので、ここは親がやっても良い取り組みかと思います。
私自身、栄養に関する知識は、親になるまで皆無でしたが、図書館の本などを利用して、とりあえず食卓をカラフルに、なるべく添加物の使っていない食材を使うように、程度には努力しています。
食事と同じくらい重要なのが、「安心して眠れる」です。昔から「寝る子は育つ」という言葉があるように、成長ホルモンは、夜10時頃に活発に分泌されます。
なので、その時間には熟睡状態になるように、我が家では、8時頃には寝付くように7時半には寝かしつけを開始します。
7時半には布団に行き、絵本を3冊読みます。これは1歳から続けている習慣です。2冊は、子供が図書館で借りてくる好きな本ですが、残り1冊は、幼いころから毎日読んでいる、とっておきの睡眠導入本です。
これは子供によって変わると思いますが、その子にあった睡眠導入本が見つかると、その本を読み始めると眠くなるようになるので、寝かしつけは、ぐっと楽になります。
このような理由から、我が家の子育てで最も大切にしている取り組みは「安心して食べられて、安心して眠れる家」をつくること、です。