子供が生まれるまで地域でどんな子育て支援や取り組みを行っているのかなんて興味すら持たなかったのに、育児がはじまったとたんに、やれ地域の子育て支援センターはどんなサポートをしてくれるのか、自治体はどんな優遇をしてくれるのか、など家庭や家族にプラスとなる情報にアンテナを張って探すようになった経験はないでしょうか。
これは育児中の方は誰しもが身に覚えのあることかもしれません。筆者も今まさにそんな中の一人で子供ができてからは今までの人生の中で一番行政の力を借りている気がしています。
子育て支援センターとは簡単に
そもそも子育てセンターとは、主に乳幼児や就学前の子どもと子どもを持つ親が交流を深める場であり、スペースの提供、子育て相談、子育て情報の提供などを行う子育て支援の拠点です。
利用登録のうえ、無料で利用いただける施設のため、時間さえ許されればとても気軽に訪問ができます。
特に育児についてのいろいろな悩みごと、困りごと等について、各区の地域子育て支援拠点の専任スタッフの方々が相談者の気持ちに寄り添い、必要な情報を調べたり、適切な支援機関を紹介したりしてくれているため、ありがたいことにとても信頼が厚いです。
子育て支援制度の手厚い自治体
子供を育てるなら誰しもがサポートの手厚い自治体に住みたいと思うのは当たり前ですが、この支援制度は日本国内すべての地域で共通というわけではなく市区町村ごとに独自の支援策で対応をしてくれます。
子供の数が年々減少している日本では今まさにこの子育て支援の手厚さこそが、少子化を救ってくれる得策になるのではないだろうかと考えます。
子育て制度の手厚さについては人によって感じ方は違うかもしれないですが一般的に言って、子育て支援センターが多く、気軽に利用できる点、子供の医療費助成制度がある点、一時預かりのような保育サポートが手厚い点などが決め手のようです。
子育ての地域別取り組み 第1位は松戸市
日経xwoman「共働き子育てしやすい街2021 総合編ベスト20」の調べでは前述の子育て制度の手厚さから1位を獲得したのは千葉県松戸市で2020年に引き続き、2年連続の第1位となっています。2位は、栃木県宇都宮市となり、次いで3位には、千葉県浦安市、富山県富山市(78点)がランクインをしています。
特にここで1位を獲得している松戸市については、「やさシティ、まつど。」のスローガンのもとで、「子育てしやすい街づくり」を最重要施策のひとつとして、子育て支援を実践しています。
具体的な施策としては、妊娠中~出産前後は特に病院と家への往復だけで骨折りなのだが、松戸市では、「子育て世代向けタクシー会社」として市内6社を認定しており、妊娠中の通院から出産のための入退院時、子どもの習い事の送り迎えなどに対応してくれるというのです。
また、2020年からは、コロナの感染が不安な妊娠中の女性のため、1回あたり最大3000円のタクシー代を助成する制度を開始しています。
また、都心では子供が成長するにしたがって出てくる保育園の待機児童問題ですが、松戸市は0歳から2歳の子どもを預かる小規模保育施設の数は千葉県内でも最多です。しかも駅前や駅ナカ施設での保育施設整備が進んでいるようで、忙しい共働き世帯にとってはとても便利です。
更に、松戸市内には早朝・夕方また長期休暇中にも預かり保育を行う幼稚園が存在するそうで、保護者の出勤・退勤時間に合わせて朝は送迎バスの時間まで、夜は退園後からお迎えの時間まで子どもを預かる「送迎保育ステーション」もあるため送り迎えの負担や時間的な制限も軽減されます。
また幼稚園で預かり保育を利用すると、幼児教育・保育の無償化により保育料の助成が受けられますが、一部の幼稚園ではさらに、それを超えた分に対する、市独自の助成金制度も整えられているとのことです。これほどまで手厚くたくさんの施策が存在するのは、なるほど1位を獲得していることに納得です。(☞松戸子育て支援情報サイト)
子育ての地域別取り組み 横浜市の場合
ちなみに筆者の住む横浜市はランキングにこそ載ってはいないですが、申し分ない支援を受けられる環境です。
徒歩10分圏内には子供たちを自由に遊ばせられる地区センターや子育て支援センターが存在しますし、そこでは母親&父親学級にも参加ができます。そのほかにも定期的なお話会や企画なども存在し、そういった行事に参加をすることで親自身のリフレッシュにも繋がっています。
マンションが密集している地域であるため保育園の待機児童問題はゼロではないですが、それなりの数の保育園、一時預かり施設や幼稚園も存在し、利用済みの親御さんたちから満足の声を耳にします。
今後日本の少子化社会改善と松戸市の例を鑑み、地域によって大きな差が出ないような施策を打ち出してもらえるよう更なる向上を期待したいものです。