3年生になってから・部活が終ってからでは遅い中学生の勉強
プロ家庭教師がお勧めする中学生の勉強法
私は,現役教師引退後約10年間家庭教師や塾講師に携わってきました。
それらの経験から,中学生の勉強法について簡単にお伝えしたいと思います。
目標にもよるのですが,正直言って3年生になってからでは少々遅いと感じています。
ましてや,部活が終わって夏休みが過ぎてからでは「緊急事態」と言っても良い状況と思います。
もちろん,生徒本人には,「部活で頑張れたのだから,勉強も集中してやれば大丈夫だよ。」と励ましていますが・・。
中学校生活の主要な部分を占める部活が始まると同時に,勉強も中学生らしい勉強法で始める必要があります。
すなわち,すでに1年生の時に始めているべきなのです。
正確には,「1年生までに」です。本当は,小学生時代に確立しておかなければいけないのですが,遅くても1年生までに確立しておきたいものです。
それでは,どんな勉強法を確立しておく必要があるのでしょう。
これだけはさせたい中学1年生の勉強法
中一のお子さんに最低限確立させたいことは,「毎日,自ら進んで勉強する」です。
小学校時代は,発達段階から言ってそれを要求するのは難しい子も多いので,宿題をこなすということが基本でした。
小学校でも特に高学年になると,担任の先生が宿題のほかにいわゆる「自主勉強」という宿題(笑)を課すこともありますが,自主勉強が身につく子は多くありません。
また,小学校時代から塾や家庭教師を利用したからと言って自主的な学習態度が身につくかどうかは別問題です。
塾や家庭教師を利用できない子よりは,学習時間が長い分だけ成績は当然良いわけですが,それは本当に身につけさせたい力ではないと思います。
ということで,私は中1生徒を教えるときには,基本的に「家庭教師が必要ない状況」をつくることを目指します。
週に1回や2回の個別の勉強だけでは不十分だからです。指導日以外にもひとりで学習できるようにはなってほしいわけです。
具体的には次のとおり
- 毎日家で勉強する。
- 時間を決めてたとえ5分でもやるようにする。
- 専用ノートを決めて,毎日日付を書いて1行でも勉強の跡を残す。
中学生の各教科勉強法
英語
その日の授業で学習した教科書のページ。
①音読(←授業の時にカナを振るなどしておく)→速音読→暗唱
②英文の意味を言う(←授業時にメモ・ノートしておく)
③英文を書けるようにする。(見ないで書けるまで)
④ワーク類で確認(間違えたところは赤で直す)
(英語勉強法の詳細はこちらをお読みください。)
数学
①ウォーミングアップとして,繰り上がり繰り下がりのある計算,九九など小学校の復習をする。(算数が得意だった子は不必要だが,不得意な子はそのままにしておいては,中学校の数学がつらい。2桁程度の足し算引き算で2秒以上かかっているようでは,たとえ中学数学が理解できてもテストを時間内に終らせることが難しいのです。)
②今日学習したところをワークで確認。(間違えたところは赤で直してもう一度やってみる。)
(数学勉強法の詳細はこちらをお読みください。)
理科・社会
①今日学習した範囲の教科書を読む。大事だと思うところにマークする(アンダーラインを引く)。
②マークしたところについて,ノートに書いてみる。
③ワークで確認する。(間違えたところは赤で直す)
国語
①今日学習したところを読む。(←読めない漢字や古語は授業中にカナを振っておく。)
②自信のない漢字や新出漢字を見ないで書けるまで練習する。
③ワークで確認する。(間違えたところは赤で直す)
※「間違えたところは赤で直す」としたところは,後日(少なくともテスト前に)再度やり直す。
(国語勉強法の詳細はこちらをお読みください。)
一流校への進学を目指す場合は,また別の勉強も必要でしょうが,以上の勉強を毎日やれれば中位以上の成績が取れると思います。
それ以上の学習意欲が湧いてきたら,自分の好きな教科を存分に伸ばすようにしましょう。満点を目指すとか,親がそのような環境(本,パソコン,情報,設備等)用意して上げられたらいいですね。